「で、結局何を学べばいいんですか?」
フリーランスSEとして動いていると、こういう相談をよく受けるようになった。
「AWSとAzure、どっちがいいですか?」 「K8Sって今から学ぶべきですか?」 「インフラSEがWebに転換するには何から始めればいいですか?」
正直に言う。自分も迷った。
インフラSEとして現場を渡り歩いてきて、クラウドが当たり前の時代になった。AWS・Azure・GCPが乱立して、コンテナ・k8s・IaCが標準になって、さらにAIが絡んでくる。
「自分はどれを選べばいいのか」という問いに、自信を持って答えられる人は意外と少ない。
5問で診断できるツールを作った
そこで作ったのが、SE向け技術スタック診断ツールだ。
5つの質問に答えるだけで、最適な技術スタックのTOP 3が表示される。
質問はこの5つ:
- 現在の主な役割(インフラ / バックエンド / フルスタック / 運用保守 / その他)
- IT経験年数
- 目指す方向性(クラウド / コンテナ / AI系 / Webアプリ / 現職深耕)
- 希望する働き方(フリーランス / 正社員 / まだ迷っている)
- 優先したいもの(単価 / 案件数 / 安定性 / 成長性)
出力されるのは:
- 最適な技術スタック TOP 3(採点付き)
- 各スタックを選んだ理由
- 次のステップ・参考リソース
8種類のスタック候補(AWS運用・Terraform/IaC・k8s/コンテナ・フルスタック開発・AI/ML連携・セキュリティ・ネットワーク・Java/Spring)から、回答に応じてスコアリングして上位3つを表示する。
技術構成
- Next.js 15(App Router)
- TypeScript
- Tailwind CSS v4
- GitHub Pages(gh-pagesブランチ)
バックエンドなし・外部API不使用。5つの回答を組み合わせてスコアリングする仕組みを全部クライアント側で実装した。GitHub Pagesで動くように設計しているので、完全無料で公開できている。
Claude Codeで開発した。スコアリングのロジックは自分で設計して、実装をClaude Codeに任せた。詳しい開発の流れはこちらの記事で書いている。
なぜ作ったか
相談を受けるたびに思うのは、「正解はその人の状況によって全然違う」ということだ。
- 運用保守SEがAWSを学ぶなら、EC2より先にCloudWatchとS3から入る方が実務直結
- フリーランスを目指すならTerraformより先にIAMとVPCを理解すべき
- 単価を上げたいなら汎用スキルより需要の高い専門スキルに絞った方が早い
こういう「状況に応じたアドバイス」を、毎回口頭で答えるより、ツールにまとめた方が多くの人の役に立てると思った。
技術スタックを決めるときの考え方
ツールを作りながら整理した、スタック選びの軸を書いておく。
軸①:今の現場で活かせるか
学ぶスタックが今の案件に直結するなら、学習コストが業務と重なる。AWSを使っている現場にいるなら、AWSを深掘りするのが最もコスパが良い。
軸②:フリーランス市場で需要があるか
スキルは「自分が好きかどうか」より「市場に需要があるか」で選ぶ方が単価につながりやすい。インフラ系では、クラウド(特にAWS)・k8s・Terraform・セキュリティが案件数・単価ともに高い傾向がある。
軸③:次の案件に使えるか
今の現場で使わないスタックを学ぶなら、次の案件でアピールできるか確認する。スキルシートに書けて、面談で話せる状態にしてから動く方が効果的だ。
軸④:学習リソースが充実しているか
ドキュメントが整っていて、Qiita・Zenn・Stack Overflowに情報が多いスタックは学びやすい。マイナーな技術は情報が少なく、詰まったときに解決に時間がかかる。
自分の市場単価も合わせて確認する
技術スタックを選んだら、そのスタックが自分の単価にどう影響するかも確認しておきたい。
スキルシートの情報(担当工程・スキル・経験年数・商流)を入力すると、市場単価の目安と単価アップへのアドバイスが出る。「このスキルを加えると単価がどう変わるか」の参考になる。
使ってみてほしい
「何を学べばいいかわからない」と感じているSEは、まず一度試してみてほしい。
このツールもClaude Codeで開発した。コードを書く時間より、「どうスコアリングするか・どう説明するか」の設計に時間をかけた。SE経験がダイレクトにツールの質に反映される、という実感がある。
技術スタックと合わせて、自分の市場単価も確認しておこう
SE単価シミュレーター(無料)|スキルシートの情報を入力するだけで市場単価の目安が出る
関連ツール
CLAUDE.mdジェネレーター(無料)|Claude Codeのプロジェクト設定ファイルを4ステップで自動生成