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自衛隊を辞めてITエンジニアになった話【未経験からの転身記録】

2026-05-06

「SEになる」という選択肢は、最初はなかった

陸上自衛隊を退職したとき、「次は何をしようか」という明確なビジョンはなかった。

体力には自信があった。でも民間で使える資格も職歴もない。自衛隊でのキャリアは特殊で、そのまま評価される場がほとんどない。

「とにかく給料が安定している職場に入れればいい」という気持ちで職探しをしていた。


ITエンジニアになったきっかけ

知人の紹介で、小さなシステム会社でアルバイトをすることになった。

最初の仕事はサーバーのケーブル整理やラック作業だった。技術的なことはほとんどわからなかったが、先輩SEの仕事を横で見ながら、少しずつ覚えていった。

「プログラムを書ける人」になるイメージはなかったが、「インフラを管理する人」なら自分でもできそうだという感覚があった。インフラ作業は自衛隊での設備管理・機材整備に似た感覚があって、馴染みやすかった。

そのまま正社員になって、運用保守から経歴が始まった。


最初の数年間でやったこと

資格取得

インフラSEとして仕事を続けるには、知識を証明するものが必要だと感じた。

  • 基本情報技術者試験
  • サーバー系のベンダー資格(MCP等)
  • ネットワーク系の入門資格

資格は「採用されるため」よりも「知識を体系的にインプットするため」に取っていた。勉強していないと、現場で先輩の言っていることの半分もわからなかった。

現場で気づいたこと

自衛隊で鍛えられたのは「指示に従って確実に動く」力だ。ITの現場でも、これは意外と大事だった。

マニュアル通りに手順を踏む。確認を怠らない。報告を正確に行う。これが運用保守の仕事の基本だ。自衛隊で身についていた習慣が、そのまま使えた。


運用保守から設計に上がるまで

運用保守でキャリアをスタートしてから、設計(上流)案件に入れるようになるまで、数年かかった。

転換点になったのは「設計書を書く機会があった」ことだ。

ある現場で人員不足があり、本来は上のSEがやるはずだった手順書の作成を任された。慣れない作業だったが、一から書いてレビューを受ける経験を繰り返した。

「手順書を書ける人」「設計書が書ける人」として認知されてから、次の案件で設計フェーズから呼ばれるようになった。


フリーランスになった理由

正社員SEとして数年働いて、フリーランスへの転身を考えた。

理由は単純だ。同じ仕事をしているのに、正社員と一次受けフリーランスで単価が倍近く違うことを知ったから。

フリーランスになったことで、収入は増えた。でも当然リスクもある。

保険・年金が自分持ち。案件が切れれば収入がゼロになる。確定申告も自分でやる。会社員のうちに「当たり前にあったもの」を全部自分で管理しないといけなくなった。


転身して良かったと思うこと

良かった点

  • 収入が上がった
  • 案件を選べるようになった
  • 自分のスキルが直接評価される実感がある
  • 副業・情報発信など、会社員ではできなかったことに挑戦できている

大変だった点

  • 最初の確定申告で頭を抱えた
  • 案件が終わると次を探すプレッシャーがある
  • 仲間がいない(現場のメンバーはいても、同じ立場の人間が周りにいない)

自衛隊出身者がITエンジニアに向いている点

個人的に感じる相性の良さ:

指示を正確に実行できる 運用保守は手順通りに動くことが基本だ。「マニュアル通りにきっちりやる」のが評価される場面が多い。

報告・連絡・相談が染み付いている 現場でのトラブル報告・作業完了報告を上に上げる習慣は、自衛隊で叩き込まれた。IT現場でも同じ行動が求められる。

体力がある 障害対応で深夜に呼ばれる。夜間の定期作業がある。体力が要る場面は意外と多い。


まとめ

自衛隊を辞めてITエンジニアに転身したことは、振り返ると正しい選択だった。

転身の最初は「知識ゼロ」から始まったが、現場で経験を積み・資格で知識を体系化していくことで、少しずつ上に上がれた。

「未経験からITエンジニア」の選択肢は、今でも十分あると思っている。インフラ系から入るのが、バックエンドやフロントエンドより経験を積みやすい面もある。

もし今、キャリアの転換を考えているなら「まず運用保守から入る」はアリな選択だ。

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