きっかけは「本当に1日でできるのか」という疑問だった
「AIを使えばエンジニアじゃなくてもアプリが作れる」という話を何度も見かけた。 でも実際にやってみた記録って、意外と少ない。
自分はフリーランスSEだ。プログラミングの知識はある程度あるが、フロントエンドはほぼ素人に近い。ReactもNext.jsも「名前は知ってる」レベルだった。
それでもClaude Codeを使って、SE単価シミュレーターを1日で公開できた。
作ったもの
スキルシートに書いてある情報を入力するだけで、フリーランスSEの市場単価の目安が出るツール。
入力するのはこれだけ:
- 担当工程(保守運用 / 開発SE / 基本設計 / PMなど)
- 経験年数
- 商流(直請け / 2次 / 3次以降)
- スキル(Java・React・Goなど)
- 居住エリア
出力されるのは:
- 推定市場単価(月額レンジ)
- 年収換算
- 単価アップへの具体的なアドバイス
なぜSE単価シミュレーターを作ったか
フリーランスになった当初、自分の単価が市場に対して高いのか低いのか、判断する手段がなかった。
エージェントが提示してくる単価が「これが相場」なのか「低く見られているのか」がわからない。かといって、他のフリーランスSEに「単価いくらですか?」とは聞きにくい。
「自分で調べるためのツールを作ればいい」と思った。
Claude Codeの使い方
やったことはシンプルだ。
- Claude Codeを起動(ターミナルで
claudeと打つだけ) - 「フリーランスSEの単価を診断するWebアプリを作って」と伝える
- 出てきたコードを確認する
- 「このロジックを変えて」「デザインをこうして」と追加指示を出す
- GitHubにpushしてGitHub Pagesで公開
コードを一から書いたのはほぼゼロ。Claude Codeに指示を出して、動作確認して、また指示を出す。この繰り返しだけだった。
実際の開発時間の内訳
| フェーズ | 時間 | 内容 | |---|---|---| | 要件整理 | 30分 | 何を作るか・入力と出力の設計 | | 初期生成 | 20分 | Claude Codeへの指示・初稿生成 | | ロジック調整 | 1.5時間 | 単価計算ロジックの修正・追加指示 | | デザイン調整 | 1時間 | 配色・レイアウトの細かい修正 | | デプロイ | 30分 | GitHub Pages設定・公開確認 | | 合計 | 約4時間 | |
「1日で公開」と書いたが、正確には4時間程度だ。この時間の半分以上は「Claude Codeへの指示を考える時間」だった。
費用は完全にゼロ
- Claude Code:Anthropicのサブスクに含まれる
- GitHub:無料
- GitHub Pages:無料
- ドメイン:GitHub提供のサブドメイン(無料)
初期費用ゼロ、月額費用ゼロ。
詰まったこと・解決したこと
①Next.jsのbasePath設定
GitHub Pagesに公開すると、CSSや画像が読み込まれない問題が出た。
原因は next.config.ts の basePath 設定が抜けていたから。
const nextConfig = {
output: 'export',
basePath: '/se-rate-simulator', // これが必要
}
Claude Codeに「GitHub Pagesに公開したらCSSが読み込まれない」と伝えたら、すぐに原因と修正方法を教えてくれた。
②単価計算ロジックのバランス調整
最初に生成された単価計算ロジックは、現実とズレていた。「テスト工程で月80万円」「保守運用で月100万円」など。
これはAIが相場感を正確に把握していないためだ。自分が知っている相場感を元に「保守運用は40万円台から」「基本設計は75万円前後」と具体的に指示を出し直してロジックを修正した。
ロジックは自分の知識で設計する必要がある。AIはコードにするのが得意だ。
実際にやってみてわかったこと
AIに全部任せようとすると失敗する
指示が曖昧だと、AIが「良さそうに見えるが自分の意図と違うもの」を作ってくる。「何を作りたいか」「誰に使ってもらうか」「何が出力されると嬉しいか」を自分で考えてから指示しないと、的外れなものができあがる。
SEとしての要件整理力が直接役立つ
業務で身につけた「要件を整理する力」が、Claude Codeへの指示精度に直結した。Claude Codeは実装の自動化ツールだ。設計するのは自分。「AIがあれば設計スキルが不要」ではなく「設計スキルがあるほどAIをうまく使える」が正確だと感じた。
フロントエンドの知識がなくても公開できた
ReactもTypeScriptも「名前は知ってる」レベルだったが、動くものを作って公開できた。細かいコードの意味はわからない部分もあるが、「動いているかどうか」「意図通りの出力になっているか」は確認できる。
次に作ったもの
SE単価シミュレーターを公開した後、同じアプローチで2本目・3本目を作った。
CLAUDE.mdジェネレーター 4ステップでCLAUDE.mdを自動生成するツール。Claude Codeを使い始めるときに便利。
技術スタック診断ツール 5問に答えるだけで最適な技術スタックを推薦するツール。
2本目以降は最初より速く作れるようになった。パターンが見えてくるためだ。
まとめ
フリーランスSEがClaude Codeを使えば、1日・費用ゼロでWebアプリを公開できる。技術力より、何を作るかの解像度の方がよほど重要だと実感した。
Claude Codeを始めるための手順はこちらにまとめている。
詳しい手順はnoteでも公開している。
▼ note記事:技術力ゼロ・費用ゼロ・1日でWebアプリを公開した話
この記事で使ったAI関連書籍はこちら
実践Claude Code入門(Amazon)